自分の性自認が女じゃないのに、体が女のせいで来る生理。煩わしいことこの上ないですが、生理用品の工夫で精神的な負担を減らす方法について考えたいと思います。
生理用品には複数の種類がある
下着を経血で汚さないために装着するアイテム「生理用品」。生活必需品ですが、何種類かあるのをご存じでしょうか。
紙ナプキン(使い捨てナプキン)
一番メジャーな生理用品ではないでしょうか。下着に貼り付けて使い、血を吸ったら丸めて捨てます。手軽。防水になっているので下着を汚しにくいですが、蒸れたりかぶれたりする人もいます。
ずれにくい「羽根つき」、お尻のほうまでガードする「夜用」などいろいろな形の商品があります。
タンポン
膣の中に吸収体を入れるタイプの使い捨て生理用品です。非処女でなければ使えないという都市伝説がありますが、処女でも問題なく使えます。(人によっては出すとき痛いと感じるかも)
正しく入れられると普段通りの下着でよく、漏れない蒸れない、水泳やお風呂も平気という便利アイテム。ただし長時間使用すると中毒死のおそれがあります(トキシックショック症候群)。
布ナプキン
洗って何度も使えるエコな生理用品です。お気にいりが見つかれば何年もそれだけでOK。初期投資は少々かかりますが、10年以上使い続けられるものもありコスパは抜群。
ハンカチのような形で折り畳んで使うもの、紙ナプキンと同じような形のものなどいろいろあります。素材も綿、シルク、麻などさまざま。紙ナプキンと比べて蒸れない、冷えないのがメリット。
経血カップ
子宮口や膣の中にカップをおさめて経血を受け止めるもの。使い捨てじゃないタンポンのような感じ。使ったことがないのでよくわかりませんが、指は汚れないのか……? 慣れると快適なんだそうです。値段にびっくりしますが、洗って何度も使えます。
それぞれのメリット・デメリットを考える
ここからはそれぞれのメリットとデメリットをFtM(ノンホルノンオペ)視点で。
使い捨てタイプのメリット・デメリット
紙ナプキン、タンポンのような使い捨てタイプのメリットはなんといっても手軽なこと。汚れたらごみ箱にポイ。外出時も処理がラクですね、女子トイレに入るならばという制限つきですが。女子トイレに入らない諸氏は扱いに困りそうです。
ではデメリットはというと、毎月買い足す必要がある点。コストもかかりますが、毎月毎月生理用品売場に行かなくてはならないのは心理的な負担も大きいのでは。それと紙ナプキンは体が冷えやすいので、生理痛が重くなるのもデメリットですね。
洗って使えるタイプのメリット・デメリット
布ナプキン、経血カップのような何度も洗って使えるタイプのメリットは、長く使うほどコスパがよくなること。生理とは何十年も付き合うハメになることがあるので、10年、20年と使えるものは良いですね。そしてもう一つ大きなメリットが、生理用品売場との縁が切れること。長く使えるということは新しく買わなくてもいいということです! もう生理用品売場に行かなくていいんだ……!
デメリットは洗うのが面倒なこと。これは特に布ナプキンに顕著です。つけおき洗いや手洗いを生理のたびにやらねばなりません(下着を洗っているようなものですが……)。外出中に交換しづらいこともあげられます。においを防いで持ち帰るのには工夫が必要ですし、外出先で洗うのは衛生上の観点から望ましくありません。
どの生理用品が良いかの考え方
どの生理用品が望ましいかは、生理期間をどのように過ごしたいかが重要です。例としてはこんな感じでしょうか。
生理が来ていないかのように普段通りの下着で過ごし、プールや温泉にも行きたい →タンポン、経血カップ
生理用品を毎月買うのがイヤ(売場に行きたくない、生理用品情報を集めたくない、継続的にコストをかけたくない) →布ナプキン、経血カップ
手間を省いて手軽に済ませたい →紙ナプキン、タンポン
生理痛を和らげたい →布ナプキン
漏れるのが煩わしい、蒸れが苦手、かさばるのがイヤ →タンポン、経血カップ
外出先で捨てようがない(男子トイレ使用) →布ナプキン、経血カップ
ちなみにぼくは15年以上布ナプキン。生理用品売場と縁が切れるので、自分を女と意識する機会が減る。
まとめ
生理用品にはいろいろな種類があります。生理が来なくなるのがベストかもしれませんが、その道は険しいので、できるだけ自分の望む過ごし方ができる生理用品を見つけましょう!