働ける日数を増やすための作業所通所プランを10ヶ月実行した結果

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自閉スペクトラム症
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長いことフリーランスで働けないか模索していましたが、どうも自分に自営は向いてないなと約4年で実感することになりました。

発達障害、特に自閉スペクトラム症の特性が強い自分にとっては、その時々で行う業務が違うことや、安定した収入が得られないことはかなりのストレスでした。

というわけで、安定収入を得るべく考えて実行してきたことが効果も実感でき、評価もしてもらえたので、記事にします。

働く力をつけるためにB型事業所に通所した

昨年4月より、B型事業所に通所していました。理由は「働く力をつけるため」。

といっても私の場合、業務をこなす力は分野次第でそこそこあると思っており、ネックなのは体調維持能力や毎日の外出に耐える気力体力でした。

どうやったらその部分を鍛えていけるのか、見当は長年つかなかったのですが……

白崎
白崎

とにかく通い始めたら、いくらか慣れるんじゃないか?

「習うより慣れろ」の方針でいくことにしました。

そして10ヶ月通所し、欠勤は2日だけです。(うち1日は遠方通院のため)

通所先選びで考慮したこと

通所先を選ぶに当たって、一番気にしたのは工賃です。

私が住む地域のB型事業所の工賃は200円台が多く、いくら心身を慣らすためとはいっても、意欲を維持しづらい金額でした。

が、工賃が500円のB型事業所を見つけ、そこなら通ってみようかなと思えました。

作業内容はハンドメイド作品作りだったのですが、そこでは「仕事」として作っており、定期的にマルシェに出店して販売額も良好。サビ管(サービス管理責任者)さんの方針もあり安すぎる値段をつけないのが魅力的でした。

白崎
白崎

事業所の製品だからって高品質でも安く売るのは、障害者の自立の妨げだと思う……。

通所日数を決めたときの工夫

通所は週2日から始めましたが、将来的に週4日以上通えるようになりたいと思っていました。

そのため、週2日の通所日を2日連続にしました。

数年前にアルバイトをしたときは月曜と金曜という離れた日程で週2日働いたのですが、そうすると間の休み数日間は全く気が休まらなかったのもあり、「2日行ったら今週は終わり!」と切り換えられる連続2日のほうが自分には合っていました。

それに週3日、月・水・金と外出したとして、週4日に増やそうと思ったら急に3日連続で外出することになりますよね?

その落差に耐えられる気もしなかったので、後々、週3日に増やしたときも連続3日にしました。

そして現在まで安定して通えています。通所手段は公共交通(バス)です。

連続3日外出で大変なこと

連続3日の通勤で一番大変なのは入浴です。

シャワーで済ませられる時期は特に大変さはないのですが、冬場はどうしてもシャワーで済ませるのが難しいため、入浴に時間が取られます。そうすると休息時間との兼ね合いで時間捻出が難しく、入浴のたびにバスタブを洗う必要があるのも大変で、どうしても入浴できない日がしばしばあります。

入浴を夜にできる人ならいいと思うのですが、生活時間の兼ね合いで夕方に済ませてしまいたいため、なかなか大変です……。

通所を続けるための工夫

通所を続けるためにどうしたらいいか悩んだ結果、iPad Airを12回払いで買いました

その結果、月々の支払が約1万円! 週2で通所していた頃は、ほぼB型の1ヶ月の工賃が飛んでいく額だったのですが、通所しないと支払が厳しいと思うと通所のモチベーションになりました。iPad Air、素晴らしいですね。買って良かったです。

それでもB型通所は金銭面でモチベーションを維持しづらく、途中、何度もハローワークに通って求人を探していました。応募書類もハローワークの人に手伝ってもらって用意して、1社応募しましたが、ダメでした。

通所していて辛かったこと

金銭面以外の辛かった点は、他の通所者の体臭です。嗅覚過敏なせいだと思いますが、においが気になって仕方がありませんでした。近づくときには息を止めたいぐらいの人が数人いて、苦労しています。

それと作業中に音楽やラジオを聞きたい人、作業の参考に動画を見たい人などが音量を大きくしていると、聴覚過敏という意味でも辛かったです。作業場で雑談が捗っているとき、声がうるさすぎることもありました。ただ、聴覚過敏は耳栓で対処可能なので楽です。

事業所では昼にご飯と味噌汁が出ているので、最初のうちは食べていたのですが、洗い場の順番待ちが辛かったためお弁当に変えました。かなりストレスが軽減されました。

10ヶ月通所した感想

10ヶ月通所してみて思ったことを箇条書きします。

  • 週3日続けて外出することには慣れられた
  • 週4日続けて外出するのは、自分には難しそうだ
  • リモートワークが可能なら、今でも週4日働けそう
  • 週20時間以上働けるようになるのは、自分にとっては少々遠い
  • 週30時間労働は現状、できる気がしない

「習うより慣れろ」の方針は、やってみた感じ、合っていました。「通所の後、休息してから入浴して、夕食を食べる」というルーチンはできあがった気がします。

それと事業所のトイレ掃除を週1回担当していたため、トイレ掃除がすっかり習慣になりました。初めのうちは気が進みませんでしたが、習慣化したのはとてもよかったと思います。

メインの作業であるハンドメイド作品作りも、とても楽しんで取り組めました。あとは売れるといいんですけどね……。

3月から就労移行支援へ変更予定

B型事業所に安定して通所できたこともあり、一般就労を目指しています。

A型は週5勤務が必須のため、現状の気力体力では困難なので、障害者就労で週3日から始められる求人を探して応募予定です。

就労移行支援ではリモートワークも視野に入れながら自分に合った求人を見つける予定です。

収入面は、最低賃金程度でも今の倍になるので、体調維持を優先して探したいと思っています。

白崎
白崎

週20時間未満から始められる求人が見つかるといいな……。

まとめ

  • 将来的な目標を見越して通所ペースを決めよう
  • 通うに当たってモチベーションは必須
  • 習うより慣れろ
白崎
白崎

「とにかくやってみる」がやっぱり一番だと思いました!

自閉スペクトラム症
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書いた人:
白崎矢宵(やよい)

発達障害、特に自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群)と診断されています。性別不合(トランスジェンダー・FtM)でもあります。道具やサービスを使って自分の生活を改善しながら、気になった情報を雑多に発信しています。著書「アスペルガーだからこそ私は私」発売中です。

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以前書いていたブログ「他者と私とアスペルガー症候群」の記事を抜粋し読みやすく書き改めたもので、6年近い自己分析の集大成です。
母から見た生育歴、母と私のすれ違いを解消した記録もあります。自閉スペクトラム症の子と定型発達の親のすれ違いが両方の視点から読める本です。

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