35年生きてやっと「食の楽しみ」を知る。発達障害ゆえ味覚が独特?

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自閉スペクトラム症
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私は長年、食事がつまらなくてたまりませんでした。食事にあまりにも興味が無く、満腹感も苦手だったため、

白崎
白崎

食べるのが面倒くさい。

食べずに済むなら食べたくない。

と真剣に考えながら25年以上を過ごしました。

が。30歳ほどになって長年続いた抑うつ傾向から脱出し、人生を楽しめるようになり始めてから、だんだんに気づき始めたことがあります。

白崎
白崎

外国料理が好きかもしれない……?

日本であまり食べない「香草を豊富に使った料理」や、「野菜の生食をしない料理」を昔から魅力に感じていたことに、だんだん気づき始めました。(私はトマトやナス、ズッキーニなどは火を通したほうが好きです)

日本であまりメジャーでない外国料理を食べてみたいと思い始め、友人に誘ってもらったり自分で行ったりして、メキシコ料理やタイ料理などを食べ始めて思ったのは、

白崎
白崎

エスニック料理、好きだわ。

長年、食が楽しくなかった理由は、単純に味が美味しくないからだということが35歳になってやっと判明しました。

なお、私は日本生まれの日本育ちです。外国に行ったことはありますが、渡航経験は少ないです。

ちなみにエスニック料理以外だとイタリア料理が好きなのですが、グルメな友人によるとどちらも香草をかなり使う点で共通しているそうです。

私は「食べられない食べ物」がほとんどない

私は自分の食べ物の好みに長年鈍感でした。

というのも、私は「食べられない食べ物」がほとんどないのです。嫌いでも、美味しくなくても、口に入れて飲み下すことは可能なのがほとんど。

なので日本の食卓によく上がる料理は、私にとって魅力は無いながらも食べることはでき、食べられるので家族も「嫌っている」とは思わない……という状態で35年過ごしたわけですね。

私が口に入れることも耐えられないくらい嫌いだと感じた食べ物は、人生の中で片手で数えられるほどしかありません。

酒の好みもまた日本的でない

私は日本酒が大嫌いです。

そもそもが相当な下戸なのですが、私は酒は美味しいと感じる下戸なので、いろいろ味見はしてみたことがあります。

その結果、美味しいと感じるお酒は

  • 麦系の酒(ビール、ウイスキーなど)
  • リキュール、果実酒系
  • 果実感の強いワイン

などのようだ……ということまではわかりました。

そして日本酒は基本的に美味しさが全くわかりません。たまにフルーティな日本酒で美味しいと感じるものもあるのですが、つまみとの兼ね合いで日本酒らしさが上がると、良さがわからなくなってしまいます。私、米系の酒は本当に……ダメなんです……。

白ワインの辛口を好む人は日本酒も好きなイメージがありますが、私はその逆で白ワインはフルーティな甘口でないと飲めません。赤ワインは結構幅広く飲めるのですが……。

なお、私はもしかしたらテキーラやジンも好きかもしれないのですが、度数が完全にアウトなので(40度は舐める程度でもキツそうです)味を知らないほうが幸せでいられると思います。今もウイスキーが美味しいことを知っていて、飲めないのがとてもツラいので。

というわけで日本に住みながら日本酒は大嫌い、でも酒は好き(ただし下戸)というのが私なわけです。

ビールは好きだが日本のビールは嫌い

なお、私が唯一安心して飲める酒はビールですが、日本のビールはほとんど全部美味しくないと思っています。例外として美味しく飲めるビールのがサッポロクラシックとエビスの黒です。

でも私が好きなビールはギネス・エクストラスタウト(アイルランドの黒ビール)、サリトス(テキーラ風の香りのビール)、ヒューガルテン(ベルギーの白ビール)などです……。ヨーロッパビールが性に合うみたいです。合わないものは合わないですが。

母・花代<br>(酒豪)
母・花代
(酒豪)

あんたが「美味しい」って言うビールは美味しいわ。

白崎
白崎

量飲めないから、味重視だからかな?

ハーブ・スパイス好きは「嗅覚過敏だから」?

以前、ハーブやスパイスを使って食材の匂いを変えているという記事を書きました。

それ以前から香草には興味がありましたが、実用し始めると、もう使ってない料理は食べたくないくらいに好きなんです。目玉焼きにもスパイスかけたいレベルです。

私はにおいに過敏な傾向があるのですが、好きなにおいはとことん好きです。それが食べ物の好みにも出ているのだと思います。

日本の料理だと薬味をしっかり使った料理(生姜、青じそ、茗荷など)を美味しいと感じやすいのですが、幸いにも両親もその手のものが好きなため、最近は食卓に上りやすいです。

嗅覚過敏で食べられるものが少ない方も、好むにおいが見つかれば食べられるものは出てくるかもしれませんね。

現在は食が楽しい

自分が美味しいと感じる味がはっきりしてからというもの、やっと食が楽しくなりました。それまで栄養をとるための作業でしかなかった食事を、いくらかでも楽しめるようになったことは幸いです。

とはいえ日常的に食卓に上がるものの中には、美味しいと全く思わないものも少なくないのですが、そこは月1回外食することで気分転換をしています。

白崎
白崎

食べることが楽しいと思えるようになって嬉しい!

まとめ

  • 日本に生まれ育っても、日本の味が合わなかった
  • 大好きなにおいがあるのは、嗅覚過敏のせいかもしれない
  • 35歳を過ぎてやっと食べることが楽しくなった

人生はいつ楽しくなっていくかわかりませんね。

食事が作業でなくなったことは喜ばしいです。

自閉スペクトラム症
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書いた人:
白崎矢宵(やよい)

発達障害、特に自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群)と診断されています。性別不合(トランスジェンダー・FtM)でもあります。道具やサービスを使って自分の生活を改善しながら、気になった情報を雑多に発信しています。著書「アスペルガーだからこそ私は私」発売中です。

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母から見た生育歴、母と私のすれ違いを解消した記録もあります。自閉スペクトラム症の子と定型発達の親のすれ違いが両方の視点から読める本です。

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