この記事はnoteに書き込んだ『親が毒親だと感じるので「毒親度診断チェック」をやってみた。』の後日談です。
毒親度チェックをやってみて
たびたび母への怒りが抑えられなくなるので、「おとなの親子関係相談所」の「毒親度診断チェック」をやってみました。「現在の母」と「過去の母」に分けて2回実施しました。
「現在の母」は毒親度は最低ランクで、チェックをつけるものがあまりないなと思っていました(2つくらいだったかな)。ほぼ毒親でないと言えるでしょう。
しかし「過去の母」はチェック8個以上の「超重度域」の毒親でした。
そして私はその「過去の母」に育てられたので、現在の母が毒親ではなかろうとも、過去の母の毒が私を蝕むのです。
しかしながら毒親度チェックを「過去」「現在」に分けてやってみたことはとても有意義でした。母に腹が立っても「昔の母が毒親だったことを引きずっているだけで、今の母は毒親ではない」と思うことで、いくらか気持ちが楽になります。
「現在の母」と「過去の母」の違い
私の母は、私がアスペルガー症候群だと診断される前と後では私に対する接し方が大きく違います。診断される前は地獄のような家で、
この家で暮らしていたら、親を殺すか自分が死ぬかしかない。
と思っていました。
- 理解不能な価値観を押しつける
- 私の価値観を徹底的に否定する
- 精神科受診を世間体を理由に許可してくれない
- 「あんたはお母さんを憎んでいるんでしょう!」と部屋に怒鳴り込んできて泣きわめいて居すわる
今思い出してもあの頃受けた苦痛は許しがたいです。
しかしながらアスペルガー症候群だと診断されてからは、母は「目の前の霧が晴れた」と称し、私とのコミュニケーションの回復を図ってくれました。それから私と母は理解し合うことが絶対にできないと認識し合い、「私は私」「母は母」として暮らすことができるようになりつつあります。
現在の我が家はそこそこ平穏な理由
現在でも我が家では私は3ヶ月に1回くらいは爆発し、「こんな家出ていってやる!」と真剣に思って家を出て暮らす方法を探しています。精神科の主治医にも「親からの自立が長年の課題」と言われています。ストレスが強くなると、どういうわけか母への怒りが募り、抑えられなくなるので、会社勤めをしていた4ヶ月間は母とも険悪でした。
しかしながら、そういう面があっても我が家はそこそこ平穏です。その理由は、私と母は決して理解し合えないし共感し合うこともできないと認識し合っているからです。私が母の価値観や感性に共感する日は絶対に来ないと確信を持てますし、母も私に対してそう思っているようです。たまに同じような発言をしていることはありますが、それは偶然の合致であり、気が合うわけではありません。むしろ全く合いません。味覚も正反対ですし。
障害支援の世界では、「理解」を
- その人にどのような困難があるかを知る
- その人が必要としている支援はどのような内容かを把握する
という意味合いで使っているそうです。そういう意味では母は私を理解しています。ですが、人間同士として価値観を理解できるかと言うと、全く理解できないそうです。今でも対応に苦労することはあるそうです。私もありますのでお互いさまです。
毒親度チェックをやってみたことで、それを改めて認識することができました。
まとめ
「自分を育てたころの親」の態度は人生に長期にわたって影響を及ぼします。親が最初から完璧な親であるはずはないので、不適切な態度をとることもあるでしょうけれども、子の人生へは長く影響することを意識しなくてはなりませんね。
親のことが割り切れない場合、毒親度チェックではないにしろ「現在の親」を客観的に見られる方法を何か見つけて試してみるといいのではないかと思いました。