発達障害者は疲労を自覚しづらいという話がありますね。
私もどうやらそうらしいと以前の職場で気付きました。しかも周りにも疲れているように見えないらしいです。厄介ですね。
易疲労性があると主治医には言われているのですが、にも関わらず自分も周りも実感しづらいのです。大問題です。
そのおかげで私は人に雇ってもらえるほど働けないのです。
「ストレスの温度計」など個々の活動についてどの程度の疲労感があるか可視化する試みは数回やったことがあるのですが、どうも自分にとって馴染みがなく、使いこなすに至りません。
ですが先日、発達障害者支援センターでの相談日で、わかりやすい話が見つかったので書いておきます。
「HP」が少ないのか、受けるダメージが多いのか
私も相談員さんもゲームの話が通じるので、ときどきゲームに例えて話すのですが、「疲れやすい」とは
- HPが低い
- 受けるダメージが多い
のどちらなのだろうか、という話をときどきしています。
私はたぶんHPはそこまで低くないと思うのです。が、受けるダメージは多いと思います。
- ダメージを受ける要因が多い(感覚過敏、ストレスに感じる物事の多数派との差)
- ダメージを受ける量が多い(感覚過敏)
という感じでしょうか。
「黄信号」「赤信号」はいつ出ている?
疲労などで気力体力を消耗すると、黄信号や赤信号を感じることがあると思います。
ゲームならHPが一定値以下で表示の色が変わったりするのですが、現実世界ではそのような親切な表示はありませんね。
一般的な多数派感覚の人(発達障害でない、疲労の実感度合いが一般例の人)が以下のようなルールだとします。
- HPが50%で黄信号
- HPが25%で赤信号
そう例えられたとき、自分の場合はどうかなと考えてみたら、
- HPが50%で黄信号だが、表示は通常のまま
- HPが25%で表示が黄信号になる。実際は赤信号。
- HPが5%で表示が赤信号になる。
という特殊な表示のように思いました。
つまり、「ちょっと疲れているけど自分はまだやれるぞ」と思っている頃でも、多数派なら「そろそろ休んだ方がいいな」と感じるような黄信号状態。
「まずいな、そろそろ休まなきゃ」と感じるころには、多数派は「これは病院行くか有休使って休むしかない」と思うような赤信号状態。
そして実感として赤信号になる頃には病気の初期症状とも言える状態になっています。
2回目に就職したときもそんな感じで辞めましたが、1回目の就職は無理をしすぎてその後10年働けないぐらいの大ダメージを負ってしまったので、疲労の実感が下手なのはその頃もだったのでしょう。「しんどい」と感じ始める頃には手遅れだったのだと思います。
最近の状況を表してみる
最近、心身ともに余裕がありません。日々生きるのがやっとです。余暇を楽しむ余力がほとんどありません。
別にうつではないのが幸いです。
原因は遠方のジェンダークリニックへの通院と、その他の生活の両立にあると思います。
この状態をHPにして表してみると、
- 常にHPが50%ぐらい。回復しても70%を超えられない状態異常にかかっている。
- 黄信号は表示されていない。(HP30~50%あたりを推移)
- たまに黄信号や赤信号を感じる頃は相当にまずい状態。
こんな感じで日々暮らしているように思います。
発達障害者支援センターで話してこの結論に至ったところ、自分に余裕がない原因がはっきりして、なんだかすっきりしました。
今は普通なら黄信号の状態でずっと生活してるんだ……。
12月に入ってからは「余裕がない! ギリギリだ!」と感じているので、15~25%状態かもしれません。5%までは行っていないと思うんですけどね。
まとめ:自分の気力体力を表すわかりやすい比喩を探そう
私の場合はこのHP表示の比喩がわかりやすく、「今はHPにして何%ぐらいかな」と考えると疲労が実感しやすくなりました。
自分にとってわかりやすい気力体力の把握法を探して、疲労度の実感をしやすくすると、疲れすぎを防げるのではないかと思います。
あとはこれを体調維持に活用するだけなのですが、根本的に常々疲れているため、新しい活動を始めるのが困難なのが難点です。
遊ぶ余力すら今はありません……。でもうつにはならないのが不思議です。その点は喜ばしいです。