「死にたい」という人への無難な接し方

雑記
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この記事は旧ブログ(削除済)からのリライト記事です。

うつ病などが原因での激しい気分の落ち込みや、その他のつらい経験、苦しい思いなどを抱えて「死にたい」と思う人は、いると思います。私自身も過去に数年間「死にたい」という気持ちに苛まれ、何度か自殺未遂をしました。

今回は、「死にたい」と言ったときに私が受けた嫌だった対応や、うつ病仲間に不評だった対応、逆に評判がよかった対応などを、自分の経験をベースにまとめて記事にしておきたいと思います。

そもそも「死にたい」とは

そもそも「死にたい」は「今すぐ自殺という行動に移りたい」という意味ではありません。「死にたいぐらい苦しい。この苦しみを抱えながらどうやって生きたらいいのだろうか」という意味合いです。

もっとも、本人は「生きたい」と思っていないことも多いですので、「そうは言いながら本当は生きたいんでしょ」というような話は厳禁です。私自身、それをされて「そんなことは思っていない! 絶対死んでやる!」と思ったことがあります。

参考:「勝手な決めつけ」が相手を苦しめる。傾聴に学ぶ「心を聴く」姿勢

「死にたい」という人への望ましくない対応

まずは望ましくない対応の例を知りましょう。

自殺の否定

自殺も殺人なんだよ!

自殺をしてはいけない!

自殺は犯罪だ!

このように自殺を否定することは、好ましい反応とは言えません。

行き場のない苦しさが「死にたい」という心を生み出します。その気持ちを否定しても、行き場のない思いが強まるだけです。

「あなたが死んだら私は悲しい」というような感情の押しつけ

死にたいと言う人を見ていて悲しい気持ちになることはあるでしょう。ですが、それをそのまま口に出すことは望ましいとは言えません。

他人の感情を気にして、誰かが悲しむから死なないなどという考えを持つような余裕は、ない人がほとんどです。むしろ、「こんなに人に迷惑をかけるなら私はやはり死ななくては」と死にたい気持ちが強まることすらあります。

「死にたいって言ってる人は死なない」という状況軽視

本当は死ぬ気がないくせに。

死にたい死にたいって言ってるうちは死なないよな。

構ってほしいだけでしょ。

このような、本人の苦しさ・つらさを軽んじる発言、状況を軽視した発言は死にたい気持ちに拍車をかけるだけです。

それに、死にたい死にたいと言い続け死ぬ人もいます。「自殺を決意した人は身辺整理を始めるので部屋がきれい」というような通説がありますが、当てはまるケースも当てはまらないケースもあります。

上のほうでは「死にたい」は「今すぐ自殺したい」ではないと書きましたが、実際はそうであっても本人の心の中ではあくまでも「死にたい」のであるという点が重要です。

「死にたい」という人への無難な対応

以上のような望ましくない対応を踏まえた上で、無難な対応を考えてみましょう。

「死にたい」という気持ちにまで至っている人は、他人の言い分を聞く余裕が無く、聞いても心に響いてこない、何も感じないという状態にあることが多いです。

説得するよりも、本人のつらさを聞き出し、可能な範囲で共感を示し、自分にもつらかったときがあったというような話ができるとよいでしょう。

ただし自分の話をするときには、「自分のほうがつらかった。あんたはそれほどじゃない」という論調にならないようにしましょう。あなたの人生がどうだったかは目の前の人の苦しみには関係ありません。

死にたい理由、死にたいほどつらい気持ちを聞いてあげる

その際に共感できる部分があったら、積極的に共感しましょう。共感ができなくとも、つらさ、苦しさを否定・軽視せずに受け止めてあげてください。

自殺自体ではなく「死にたいほどつらい気持ち」を肯定する

先の項目とも共通しますが、「死にたくなるくらいつらいことって、あるよね」というように、抱いているつらい気持ちを肯定して受け入れてあげてください。

その内容が聞き手にとっては些細な問題に思えるようなことであっても、本人にとっては一大事件です。「そんな悩みはたいしたことじゃない」というような否定の言葉は頑張って飲み込んでください。

「死にたい」を肯定することは「そう、じゃあ死ねば?」ではありません。本人の認識としては死にたいのですが、実際のところは「もう生きていけないほど苦しいが、生きていかなければいけない。それがしんどい」というような意味合いですので、誰かに助けてほしくて「死にたい」と言っています。

救いを求める心を自覚していない場合も多いです。本人にとってはあくまで「死にたい」は「死にたい」なのです。

もし相手に他人の話を聞く余裕があるときは

これは相手に話を聞く余裕がありそうなとき限定ですが、自分が死にたいほどつらかったときの話をするのもありです。

目の前で平気そうに生きている人が、以前は死にたかったことがあって「こうやって苦しむのは自分だけじゃないんだ」と思えると、少し癒されます。

「自殺をやめろ」という説得は余計死にたくなってしまうだけですが、「私にも死にたいくらい悩んだことがあってね、そのときの悩みはこういう感じでね」という風に昔話ができるといいかもしれません。死にたいと思ったことがあっても、死なずに生きているし、死にたいと思わなくなったということが伝わるといいですね。

今も死にたい気分になることがある方は、「一緒に死のうか」という方向に行かないようご注意ください。

繰り返しますが、相手に話を聞く余裕があるとき限定です。基本的には聞き役に徹しましょう。

まとめ

  • 死にたい気持ちを否定せず受け止める
  • 死にたいと思うほどの苦しみに共感する

だいたいこういう感じが無難な対応じゃないかなあ、と思います。

友人・知人から「死にたい……」と打ち明けられたとき、「死ぬなんて絶対に駄目!」と言ってしまわずに、まずはその「死にたいと思うに至るほどのつらさ」を聞いてあげてください。

ここに述べた内容はあくまで一例です。この対応が好ましいと思えない人もいることでしょう。目の前の人の気持ちを聴くことを第一としましょう。

書いた人:
白崎やよい

発達障害、特に自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群)と診断されています。30代です。肉体の性別に違和感がありFtXなのではと思っています。道具やサービスを使って自分の生活を改善しながら、気になった情報を雑多に発信しています。著書「アスペルガーだからこそ私は私」発売中です。

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